新型コロナウイルス(COVID-19)についてuntil検索で調べてみたらわかったこと
【Twitter】until検索:~指定した年月日のツイートを検索
Twitterで
「XXXXX(検索したいワード) until:年-月-日」
と入力すると、任意のワードを『過去から指定した年月日までに絞り込んで検索する』ことができます。
【例】
まなびや until:2019-10-31
↑2019年10月31日までの『まなびや』に関するツイートを検索できる。
【例2】
まなびや since:2019-10-1 until:2019-10-31
↑『since:年-月-日』を加えると2019年10月1日 〜 2019年10月31日までの『まなびや』に関するツイートを検索できる。
・・・・・
さっそく本題:新型コロナウイルス(COVID-19)に関するuntil検索
・新型コロナウイルス(COVID-19)がどのように拡散したか
・ウイルスが拡散する前の情報の流布
・流行する前の人々の関心度
について関心があり、until検索で調べてみることにしました。
until検索をすることで、『流行する前にどんなふうに、どんな情報がでていたか』『どんな風に人々が関心を持っていたか』などについて調べることができます。
・・・・・
『コロナウイルス until:2019-12-31』『コロナ until:2019-12-31』
ひとまず2019年〜2020年の年が変わるタイミングを区切りとして、2019年12月31日までの『コロナ』『コロナウイルス』についてのツイートを調べてみました。
・・・・・
ざっと見た感じ、まだ誰も新型コロナウイルス(COVID-19)について話題にしていません。
というか、自分もそうでしたが、まだ誰も新型コロナウイルスについて知らないようです。
・ビール
・ヒーター
についてのツイートが多かったです。
そういえば自分も大晦日にコロナビールを飲んだような気が。(うろ覚え)
猫関連情報が多い
調べるまで知りませんでしたが、コロナウイルスは猫にかかりやすいようで、猫関連のツイートが目立ちました。
猫を飼っている方にとってコロナウイルスは割と遠くない存在というか、無視できないものだったようです。
多かった『コロナウイルス × 猫』関連ツイート
昨日の平次くん。お返事もしてくれて、院長先生に引き剥がされて追い出されるまでしがみついて離れなかった…こんなに甘えん坊になってたんだ~。腸の異常は、FIPではないけどコロナウイルスが原因と思われるとのこと pic.twitter.com/HnA4uiUwn3
— とらぞー (@tora_mo) December 30, 2019
ドイツの大学は、#FIP を発症した #猫 の様々な体の部位から #ウイルス の #遺伝子 を検出する研究を行い、ウイルスの分布は偏っていることを突き止めました。よって、#コロナウイルス を検出するPCR検査に用いるサンプルは1種類ではなく、採材部位を変えて複数用意することが望ましいと思います。 pic.twitter.com/PuWjRsx9N9
— 獣医教育心理学 (@vetletter) December 28, 2019
─────────────────────
おそらく日本語では一番最初(古い)の新型コロナウイルス(COVID-19)関連ツイート
鍵アカウントや既に消去済みツイートの場合などがあり全ての情報を追うことは不可能ですが、『コロナ』『コロナウイルス』で検索してみて、おそらく最速(はじめて話題にした)と思われるツイートが2つほど見つかりました。
(以下引用)
【中国】武漢。SARS発症。華南水果海鲜市场で、7症例。
— 林 志行 (@linsbar) December 30, 2019
マスクと空気入れ替えなどが、SNSで伝わっている。 https://t.co/oaYRHLm0Z8
中国は今SARSコロナウイルスとペストが同時発生してる可能性が高いので、みんな気をつけないと!https://t.co/oHDiLwSVox
— KENJImaru Vocal (@KENJImaruVocal) December 30, 2019
2019年12月31日のツイートで、2つともそれほどアクション(『いいね』『リツイート』)がありません。
去年の大晦日の時点ではまだ具体的な情報がなく、そもそも感染も拡大していないので、こういった情報から大きく話題になる(注目する)方が難しいかもしれません。
『へー、そんなこともあるのかー』程度でしょう。
2つめの方(@KENJI〜Vocalさん)に関しては、2020年4月12日(10:00)現在、『いいね』と『リツイート』が0で関心の低さがうかがえます。
(おそらく誰も反応することがないままタイムライン上を流れていってしまったと思われる。)
こちらのツイートは引用ツイートになっていますが、元のツイートは2019年12月31日(同日)の中国語ツイートですね。
『SARS 再臨』という記事へのリンクが貼られたツイートになっています。
https://martinoei.com/article/29930/sars-%e5%86%8d%e8%87%a8/amp
SARS 再臨 - MO's notebook 4G 黃世澤 的筆記簿
MO's notebook 4G 黃世澤 的筆記簿
本來尋晚想Live講 SARS ,只不過真係自己身體都頂唔住,所以講唔到,我相信我今晚Live會講 SARS ,並且略為提早。因為呢個問題,不單係香港公共衛生極大挑戰,而且亦會係對中國嘅決定打擊,...
・・・・・
他のワードでの検索
2019年内(2019年12月31日まで)のツイートに絞ると、
・『コロナ』『コロナウイルス』でもほぼ関連ツイートなし
・『コロナ』あるいは『コロナウイルス』以外の "ウイルス系ワード(『鳥インフル』など)" も情報なし
という結果でした。
・『コロナ』以外の『鳥インフル』『ウイルス』などのワードで新型コロナウイルス(COVID-19)関連の情報が出ていた可能性
を考え、『鳥インフル』『ウイルス』『鳥インフルエンザ』などで調べてみましたが、なにも見つかりませんでした。
『豚コレラウイルス』というツイート(情報)は多くみられましたが、新型コロナウイルス(COVID-19)とは関連なさそうでした。
・・・・・
他のワードでの検索・その2
別の検索ワードも試してみました。
関連のあるツイートが見つかったのは『肺炎』『武漢』『SARS』といったワードです。
これらのワードで調べると数多くの関連ツイート(中国語 or 英語)がでてきます。
完美風暴:1230武漢出現SARS
— cheng (@usalioth) December 30, 2019
- 分享自 LIHKG 討論區https://t.co/WpUZzAyOYN
傳武漢爆發多宗SARS肺炎個案?
— Frankie Wong (@frankie0082) December 30, 2019
肺鼠疫是肺炎,SARS也是肺炎,暫時未確定所謂不明肺炎是哪一種,消息有待求證,但事有湊巧,個多月前,武漢大學模式動物研究所接受記者查訪,參觀活猴實驗室,做了一個SARS紀念特輯。
16年前,疾控怕「不明肺炎」嚇人,改名做非典! pic.twitter.com/ozywUY5GpT
SARS! 7 new cases found in Wuhan ( 武漢) pic.twitter.com/PtiGHTYv9C
— Camerilla (@CamerillaS) December 30, 2019
『肺炎』『武漢』『SARS』といったワードでの新型コロナウイルス関連ツイートが見つかり、日付を調べてみると2019年12月30日あたりからのようです。
見つかったツイートに含まれているリンク先の情報をみても『2019年12月30日』と書かれた書類のような画像が見られます。
個人的には、もしかすると2019年の夏とか秋ぐらいからジワジワと兆候があったのかも、と思ったりしたのですが、年末ぐらいから突然情報(流行の兆候)が見えはじめたようで、今年(2020年)になってから爆発的に広がったことがわかります。
ちなみに『武漢』というワード。
2019年12月30日〜12月31日時点では、現地の方の日常や旅行者の楽しそうなツイートが見られ、割と平和だったことがうかがえます。
年末感の薄い武漢にいます #中国 pic.twitter.com/4BRBqzhEK1
— Maika Loubté (@maika_loubte) December 30, 2019
・・・・・
状況が一変・2020年(今年)の検索結果
2020年1月10日まで調べてみる/【検索ワード】『コロナウイルス until:2019-1-10』『コロナ until:2019-1-10』『武漢 until:2019-1-10』など
いよいよ今年、2020年1月10日まで検索日時を拡大してみました。
2019年12月31日までの検索で関連性のある情報が見つかった『コロナ』『武漢』『SARS』などのワードで調べます。
『武漢 until:2019-1-10』
大きな話題になりはじめた様子がうかがえます。
・【速報】中国の謎の肺炎、新型コロナウイルスが原因か!?
・【中国】原因不明肺炎、新型コロナウイルスを検出
・中国の武漢で発生している原因不明の肺炎
など、『特定できない謎のウイルス感染』『原因不明の肺炎』といった、よくわからないけど無視できない大きな関心の的になっている様子がわかりました。
中国で原因不明のウイルス性肺炎が流行しはじめた、しかしまだまだ他人事という世間の反応です。
※当記事を読んで気になったらぜひ同様に調べてみてください。
たった10日、検索範囲を広げただけで状況が一変しています。
『SARS until:2019-1-31』
・China's Sars-like illness worries health experts
・中国の原因不明肺炎、「新型コロナウイルス」検出 SARS・MERSとは別種
など、やはりこのワードでも大きな話題になりはじめました。
中国の原因不明肺炎、「新型コロナウイルス」検出 SARS・MERSとは別種 https://t.co/o1cL3Mls2p
— ネオニュース (@neonewsantena) January 9, 2020
少し前から気になっているニュース → 中国で謎のウイルス性肺炎が流行、SARSでないなら何か? https://t.co/4nGdUKzbyK
— 波乗野郎 (@shojiueda) January 9, 2020
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ちょっと寄り道して『マスク until:2019-1-10』と『マスク until:2019-1-31』
『マスク until:2019-1-10』は無関係なツイートばかり。
インフルエンザあるいは一般的な風邪や咳に関するものばかりで、ほぼ無関係でした。
※ぱっと見で見当たらない
『マスク until:2019-1-31』
2020年1月31日まで範囲を広げると、
・マスクの在庫切れへの懸念
・マスク転売
の話題がかなり見られるようになりました。
『マスク』というワードが入ったマスク関連のツイートの量も激増。
1月の中旬から状況が大きく変わってきたことがわかります。
マスクまで転売(?)するとかあほかよと https://t.co/GIGUDxdMuE
— ゆっこHBの飯テロシャー芯(*o∀o*) (@pasteque715) January 30, 2020
新型肺炎緊急事態宣言ですか。WHOが中国に忖度したのは確かで、批判されて然るべきかと。日本国内で日本人の死者は出ていませんが、出たらパニックでしょう。マスクの品切など起きています。冷静な対処を。医療関係者の方々、よろしくお願い致します。https://t.co/MVNclP82MT
— 井コラボ塾の先生 (@etoshinonline) January 30, 2020
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『コロナ until:2019-1-10』
『コロナ』2020年1月10日まで。
原因不明のウイルス感染、謎の肺炎が新型コロナウイルスだと判明したのがこの時期です。
『1/9 "専門家チームが新型コロナウイルスを検出"(中国中央テレビ)』というニュースが流れた以降に状況が一変して、世界が状況を把握しはじめたのがわかります。
『コロナ until:2019-1-7』
ちなみに『コロナ』2020年1月7日まで(1月に入って一週間)だと新型コロナウイルス関連の情報はほぼ見当たりません。
上記のニュースから一転して情報が増えはじめています。
中国の謎の肺炎、新型コロナウイルスだった ヤバイ https://t.co/fyD3aOQZwu
— つれづれ (@tureduregu3) January 9, 2020
中国の肺炎、WHOが「新種コロナウイルスの可能性排除できず」と声明 - 読売新聞
— 超ニュース報道局 (@ChoNewsHDK) January 9, 2020
中国の肺炎、WHOが「新種コロナウイルスの可能性排除できず」と声明 読売新聞肺炎は新型コロナウイルスと中国 WHOは「さらに調査必要」(共同通信…
【出所:Google ニュース 厳選】https://t.co/SDaYDxn9T9
・・・・・
2020年2月以降
2020年2月以降については記憶に新しいところです。
引用や解説は省略しますが、新型コロナウイルス関連のツイートが非常に増え、現在に至るまでの状況が見られました。
まとめ
調べてみてわかったことは以下のようなことです。
・去年(2019年)の年末、それも大晦日あたりに新型コロナウイルス関連の情報が出はじめた
・はじめは原因不明・謎の感染病だったが今年(2020年)の1/10頃には新型コロナウイルスが原因と判明
・1月中にはあっという間に話題が拡散
・2月以降になると日本でも生活への影響が出はじめた
・・・・・
検索期間を絞ることで過去から現在までの流れが把握しやすくなり、自分が意識していなかった(気づかなかった)状況を見ることができます。
『いまは見逃しているかもしれないことが大きなこと(流れ)になる』ということは非常に多いです。
現状をより詳しく判断するために『過去の小さな流れ』や『事象の移り変わり』を改めて見直すことはとても有効だと考えます。
ぜひ、until検索を活用してみてください。